2015年9月11日金曜日

Chromecastを購入してみた

リビングのAV機器からPS3を片付けたせいでビデオ・写真・音楽を楽しむ手段が無くなったため小型のPCでも置こうかなぁと思っていました。
先日コストコに行った所、店頭でChromecastが並んでいて1個3,980円とちょっとだけ安くなっていたので購入しました。

セットアップについて

帰宅後、MHL向けに常時接続状態のACアダプタ経由でAVアンプに接続しても、何故か画面が表示されない。

という訳でもう一度取説を見て内蔵のACアダプタ+TV直接接続した所、無事にセットアップ画面は表示されました。

  1. ACアダプタのMicroUSB側をChromecastに刺す
  2. ChromecastのHDMIポートをTVに刺す
  3. ACアダプタをコンセントに接続
  4. TVの入力をHDMIに切替

あとはスマホにアプリを入れてペアリングするだけ。ペアリング後はAVアンプに接続変更してもちゃんと画面が表示されました。
我が家ではWiFiのアクセスポイントは5GHzと2.4GHzで2つのSSIDを利用できるため、Chromecast側は2.4GHz専用とし、それ以外の機器はメインで5GHzを使用するなどの動作は可能です。

使用感について

正直使った感想としてはプラットフォームとしては現状ではよく考えてあるけど、対応アプリ側の出来がまだまだ甘いという印象。何がそう感じさせるかというと、対応アプリが用意するChromecastブラウザ向けのHTML・CSSを使いこなして美しい画面を提供出来ているのはGoogle謹製のYoutube等しか自分の手元では無いように見えます。

それに何といっても自分にとって最大の問題はChromecast経由で音楽を聞いた場合、どのアプリもギャップレス再生ができないこと。ライブアルバムやノンストップリミックスアルバムのように途中でブツ切れすると興醒めするのでこれはなんとかして欲しいです。

補足

9/22時点でちょっとわかったので補足します
今現在でギャップレス再生に対応する方法は以下の2つのようです。

  1. Playミュージックアプリをインストールし、ストア経由でネットワークストリームとして再生させChromeCastにキャストした場合。
  2. BubbleUPnPを起動し、ChromeCastに接続させAUDIOCAST機能を有効にした状態で他のプレーヤ(当然ギャップレス再生対応のもの)で楽曲再生した場合。


1.については正直このサービスを利用しないと動作の検証はできません。それに月額798円払うのはどうかなぁという印象(ちょっと高いかなぁと)。
(Playミュージック自体には自分の端末に複写した楽曲をキャストする機能はありませんので動作は確認出来ず...)
2.についてはたしかにこの方法で動作するんだが、端末のCPU負荷(=バッテリ消費)が激しいし、再エンコードの際に生じるラグがあるため制御が数秒程もたつく...

SDKをちょっとだけググった結果ではどうやらスマホ側で音声・映像データをデコードしてそのままストリーム再生出来るようなのですが、それを行っているような賢いアプリは今の所見つからない。これを書いている時点でトラック間のラグが最も小さいのはClockWorkModが作成するAllCastでした。ただしAllCastは自分のメイン環境だと何故か楽曲を再生しようとした瞬間異常終了してしまう(メディアサーバ経由の場合。ファイルとして再生アプリを選択した場合は再生可能だが、この時はアルバムアート等が表示されない)。非常に悩ましいですね。
という訳でアプリ側でデコードし、映像・音声ストリームする(ノンストップで)アプリ無いんでしょうかね?

あともう一つ謎なのはこの映像・音声ストリーム配信のビットレートとChromecast自体が対応するビデオ解像度・音声出力周波数とビット数がよくわからないことです。その辺りはSDKでも見て今度はちょっと調べてみたいと思います。

おまけ(Androidでの音楽再生アプリについて)

今自分の手元では音楽再生用アプリがいくつもインストールされている状況です。
結局メインで使っているPowerampは未だChromecast未対応。
Chromecast対応するアプリだけでもSONY謹製のMusic、BubbleUPnP、Rocket Player、Shuttle、AllCastと使ってみたのですがこれだけと絞ることが出来ない状況...
Chromecast非対応もNoozy、UBIO、HF Playerと未だに入っている。そのうち整理したいと思います...

2015年9月6日日曜日

2010年冬モデルのNEC製VALUESTAR N(VN770WG6B)でメモリを8GBに増設し、Windows10(64bit版)化する


自分のではないのですが、連れのPCはNECのVALUESTAR Nの2010年冬モデル(VN770WG6B)です。
このモデル、Windows7の32bit版がプリインされており、メモリも4GB(最大4GB)しかなく通常動作でメモリ不足による不調を訴えていました。
当初はそのまま使い続けるつもりでしたが、最近使っていなかった地デジチューナのB-CASスロットがいつの間にかカード読取不調になったこと、CPUやチップセットから本来は64bit版で動作可能である疑いを持った矢先、試しに自分のLenovo G570に刺さっていたメモリをこの本体に挿した所あっさりと8GBで認識したことからWindows10(64bit版)にアップグレードしましたので今回紹介します。

まず今回の改造では以下のリスクがありますので予め説明しておきます。

その1)TV放送のPC経由での視聴について

Windows10では現状地デジ・BS他をPCで見られなくなります。
このPC、Windows Media Centerを経由したSmartVisionというソフト経由で地デジを試聴出来ていましたが、Windows Media CenterがWindows 10で消されるため、当然ながら動作できません(将来何らかのソフトウェアで対応する可能性はあるかもしれませんが...)

その2)サポートについて

4GB以上のメモリによる動作はNECのサポートを受けられません。
NECのWebサイトにも最大4GBとしか情報がないですし、バッファロー他の周辺機器のサイトにもこの機種について増設時に認識したという情報はありません。
現状動作しているWindows10機にCPU-Zをインストールしてメモリ関連の情報を表示したところ、DRAM Freqが531MHzと表示されていることから、DDR3-1066(CL=7、7-7-7-20)対応のメモリでないと動作しないようです。


その3)Windows10の出来について

Windows10はこれを記載の時点では正直公開ベータと言える出来です。
後述しますが、この本体の場合はBIOS画面経由でないとWiFiのON/OFFや本体電源OFF時のUSBポートでの給電制御を切替出来ませんでした(このVALUESTARにはWindows7で動作する切替アプリがあるのですが、Windows10では動作しなかった)。
このようにハードウェアが特殊なPCでは現状Windows10 64bit版が動くとは思えません。

あと、私が経験した失敗としてはPCのバックアップを取らずにWindows7→Windows10へアップグレードした所、アップデート最後のユーザプロファイル作成で再起動を繰り返しデスクトップが開かないという不具合が発生しました。
結局はWindowsPEのCD-ROMイメージを作ってこれでUSB HDDにデータをサルベージ出来たので無事に済みましたが、そういう意味も含めて、Windows 10は現時点では公開ベータだと思いますので現状の環境を維持したい方にはお勧めしません。

やり方


それでは今回実施した方法について説明します。

1)メモリを増設する

純正で接続された4GBのメモリを外し、4GB×2=8GBに増設します。
 このPCの場合、DDR3-1066(CL=7、7-7-7-20)対応でないと動作しないと思います。
 BIOSで8GBと表示されることと、バッファローなどのRAMディスクアプリをインストール済みの場合はWindows7の管理アプリで8GBと認識されることを確認して下さい。

2)Windows10のインストールイメージをダウンロードする

そのままだと予約したとしてもおそらく何時までたってもアップグレード案内は届かないと思いますので、その場合はMicrosoftのサイトから直接ダウンロードするしかありません。

 ちなみにダウンロードするイメージについては32bit/64bit両方入っているものが最適でしょう。メモリを増やすつもりがなければ32bit版で使い続ける(それも購入時点の全機能を使うならそのままWindows7で)と良いですが、メモリを増やした状態で使うなら64bit版が最適です。

 64bit化するには一旦32bit版でアップグレード後64bit化する必要があるため、32bit版と両方必要になります。

3)Windows7向けの64bit版ドライバセットをメーカサイトからダウンロードする。

このドライバセット、普通に121ware.comから検索しても見つかりません。このPCの型番で"VN770WG6B 64bit driver"をgoogleで検索しないと表示されません。

 正直、どうしてもインストールしていれないとならないドライバはSDカードスロットぐらいなもので、これ以外は不明なデバイス表示を消す目的しか無いので(無線キーボードのHOTボタン機能やTVチューナ以外は標準で認識されるドライバで正常動作する)、ここは割りきってしなくてもいい処理かもしれません。

4)Windows10のインストールイメージからシステムをアップグレード

念の為アップグレード時の診断でハネられたソフトウェアをアンインストールするだけではなく、それ以外に怪しいソフトは全部消すべきだと思います。
 私の場合はバッファローのRAMディスクドライバを使用していたため、これがアップグレード失敗の原因だったと想定されます。

 なお、Windows7からアップグレードした場合は、もともと動作していたbit数と同じものがインストールされます。
 このPCの場合は32bit版になります
(これが一番NECさんに文句が言いたいところです。この機種販売時点でNECが判断した時は32bit版が最良の選択だったんでしょうが、同時期の他社のように何故32と64bit版の両方用意してユーザで最初期使用前に選択させてくれなかったのか。本当に疑問です。)

5)Windows10が無事立ち上がったら、デバイスの動作チェック

アップグレード後デスクトップが表示されれば多分大丈夫だと思いますが、一番怪しいところとしてWiFiのデバイスドライバがインストールされても接続出来ないというのがあります。
 この場合は一旦本体の電源を再起動してBIOS画面を立ち上げ、WiFiの機能をEnableにしてWindows10を立ち上げてみて下さい。

 TVチューナなど標準ドライバで認識されないデバイスは32bit版のドライバがPC内に保存されているのであればそれをインストールして認識するか確認してみてもよいでしょう(ただしこの後で64bit化するのであればしなくても良い)。

6)64bit版のWindows10をクリーンインストール

せっかく8GBで使用するのでしたら、32bitでは残念ながら広大なRAMディスクとしてしか使えない3.2GB以降のメインメモリを有効活用可能な64bit版にしてしまいましょう。

 64bit化するには再度インストールメディアを使って64bit版をクリーンインストールして下さい。ちなみにディスクを完全消去しない限りは前のWindowsフォルダはWindows.old名で残っています。

 普通クリーンインストールする際は新しいライセンスが必要になりますが、Windows7→10化した時点の(32bit版での)ライセンス認証が残っているため、64bitをクリーンインストールしても認証違反とは表示されません (このやり方での無料での32bit→64bit化は今後もずっと使えるかどうかはわかりません。念のため)。

 また、このWindows10でのライセンス認証状態は現状構成でのハードウェアで適用可能なため、HDD・メモリ・その他本体スロットの拡張ボード類の変更を行った時点で切れる可能性があります。

7)64bit版起動後、標準でサポートされないデバイスのドライバをインストール

このPCで標準ドライバで使えないデバイスはSDカードスロット・地デジTVチューナ・キーボードのHOTキーの3つだけだと思います。

 SDカード・地デジチューナ共に先にダウンロードしたWindows7の64bit版ドライバがあるのでそれをインストールすればデバイスとしては認識すると思います(ちなみに先程手元のSDカードを挿したらスロットは正常に動作しました)。
 キーボードのHOTキーは使えなくても問題ないと判断し、ドライバは探していません。

まとめ

Windows10を使って正直な感想としては、公開ベータだなぁというところですか(出来が良い悪いはともかく、ポリシーが無いのと、OSのソフトウェアアップデートが有無を言わさず自動で行われるのが問題)。コントロールパネルの表示があちこちWindows7の踏襲とWindow8以降のものが混在していたり(同じ設定なのに)、正直不思議なOSです。
 ただ、動かないソフトウェアはある(メーカの動作保証が必要なハードウェア直結関連のもの)のですが、普通のソフトウェアでの動作不具合は今の所あまり遭遇していません。

 現状使っているPCの全機能を失いたくない人、メーカの動作保障が気になる人、互換性の問題により古いソフトが動かなくなるのは嫌な人はメーカから出荷されたWindows7の状態で使い続けるほうがいいと思います。
 でも、現状メモリ不足等で動作が重く何とかしたい(新しいPCなんか買う金はないけど実験はしてみたい)人はお試しする価値はあると思います。
 正直我が家ではWindows10(64bit)化した結果、PCの動作が軽くなりまだ数年はこの本体使い続けられるのではという評価をしております。

 なお、リカバリ用のDVD・BDを作成した人は一度Window10をインストールしても元に戻ることは可能だと思います。ただしデータの復元という面倒臭い作業は残りますが。
 (リカバリメディアなしでも元に戻すことは可能らしいですが、私の遭遇したようなデスクトップが表示されない自体では元に戻すことは出来ませんでした)。

おまけ、ReadyBoostについて

Windows7では8GBのUSBメモリでReadyBoostを使用していました(32bit版のため、4GBしか領域が作られていなかったが)。
 同じUSBメモリWindow10でもReadyBoostとして使いたいと思いましたが、そのままではサポート外のデバイスと表示され弾かれました。USBメモリの全領域をexFATでフォーマットしなおしたところ、RadyBoost対応メモリとして認識出来ました。